techicon:初心者からわかる車とバイクのメンテナンス

Saprk Plug(スパーク・プラグ)

其壱

 


 

 

 

エンジンに必要な『良い圧縮・良い混合気・良い火花』という要素の中の1つを担うスパーク・プラグ

スパーク・プラグの良い火花がなくてはエンジン本来のパワーを出し切ることはできません。

意外と忘れられがちなスパーク・プラグについて紹介します。

 

スパーク・プラグの概要図  

まず、スパーク・プラグ(以下プラグ)は左の図の様に端子、中軸、絶縁ガイシ、ハウジング、中心電極、接地電極・・・

・・・図には載っていませんがプラグをエンジンに取り付けた時に、圧縮圧力が取り付け部から抜けないようにガスケットが付いてます・・・。

で、構成されています。

中心電極と接地電極の間には「スパーク・ギャップ」(火花隙間)が設けられていて、ここで火花が大きく成長していきます。

 

   

 

絶縁ガイシ・・・純度の高いアルミナ磁器という物質でできていて、電極の支持と高電圧の漏電を防ぐ役目をしています。

電極・・・中心電極接地電極とで構成されていて、両電極とも腐食に強いニッケル合金が使われています。

また、中軸には鋼または銅合金が使われることが多いです。

 

中心電極と接地電極は絶縁ガイシによって絶縁されているので、中心電極の高電圧が接地電極にスパークする時の火花でシリンダ内の混合気に点火します。

 

プラグは、圧縮された混合気に点火して、燃焼を起こさせるものなので、燃焼によって生じる高圧に耐え、気密を保持しなければなりません。

また、電極部が常に適温に保たれるように、燃焼時に電極部が受けた熱を適当に他へ放散できる構造でないとなりません。

熱が放散しにくく電極部の温度が高くなり過ぎると、この部分が熱源となって、正規の火花放電による点火より前に混合気が燃焼し始める「プレイグニション」という異常燃焼現象を起こすことになります。

逆に、熱が放散し過ぎて電極の温度が低過ぎると、燃焼時に生じたカーボンが、ガイシに付着して絶縁不良となって、この部分で高電圧が漏電して、きちんと電極部で放電が行われなくなります。

電極部は適切な温度の範囲で使用されなければ、その本来の能力を発揮することができません。

適切な温度の範囲は450℃〜950℃位と言われています。

また、この温度は、『自己清浄温度』と呼ばれていて、プラグが自身に付いた不純物を落とすことのできる温度です。

 

 

プラグの受ける熱は、エンジンの使用状態によって異なり、低速では電極部の温度は低く、高速になるほど温度は高くなっていきます。

従って、常に電極部の温度を適温に保つには・・・

例えば、低速走行の多い車では、放熱しにくい特性を持ったプラグを使用し、高速走行の多い車では、放熱しやすい熱特性を持ったプラグを使うようにする必要があります。

 

上記のようにプラグでは放熱が重要な特性です。

プラグが受けた熱をどれだけ放熱できるか?という度合いを表すものとして『熱価』という言葉が使われています。

放熱しにくく電極部が焼けやすいプラグを低熱価型(ホットタイプ、焼け型)プラグと言います。

逆に、放熱しやすく電極部が焼けにくいプラグを高熱価型(コールドタイプ、冷え型)プラグと呼んでいます。


 

高熱価型プラグと低熱価型プラグの構造的な違い

 

高熱価型プラグと低熱価型プラグの構造的な違い

 

上の図の左から高熱価型プラグ、標準熱価型プラグ、低熱価型プラグです。

違いは、ガイシ脚部(Aの深さ)の寸法です。

高熱価型プラグは脚部が短く、火炎にさらされる表面積とガスポケットの容積が小さく、この部分の受熱面積も少なく放熱経路も短くなって放熱し易いようになっています。

その為、中心電極の温度は上昇しにくくなっています。

 

低熱価型プラグは、逆に脚部が長く、火炎にさらされる表面積とガスポケットの容積が大きく、受熱面積も大きく放熱経路も長いので焼けやすくなっています。

その為、中心電極の温度が上昇しやすく、高熱価型に比べて低速でも自己清浄温度に達しやすい特性を持っています。

 

 

 

自己清浄温度

中心電極の温度が低い場合には、燃料が完全に燃焼しないときに発生するカーボンがガイシの表面に付着して、ガイシとハウジング間の絶縁が低下して、高電圧が漏えいしてプラグギャップでの飛火が不完全になり失火の原因になります。

このカーボンは、中心電極がある温度以上になると焼き切れて、ガイシの絶縁は元に戻ります。

このカーボンが焼き切れる現象を起こし始める時の温度を自己清浄温度と言い、450℃位から始まります。

 

 

 

プレイグニション

中心電極の温度がある温度以上になると、電極が熱源となって火花が飛ぶ前に混合気に着火するプレイグニション(過早点火)現象が発生して、電極の溶損(溶ける)、ガイシの破損などの不具合を起こします。

この様な現象を起こし始める時の電極温度をプレイグニション温度と言い、約950℃位からです。

 

 

 

交換時期

スパーク・プラグの交換時期は大体15000Km〜20000Kmです。

プラグの種類によっては、10000Kmくらいから寿命を迎えるものもありますし、アイドリング時間が多かったりすると、それ以下になったりもします。

燃焼のたびに、火花エネルギー、酸化、腐食による「電極消耗」でスパーク・ギャップが広がって、さらにデポジットによる「耐熱性の劣化」、カーボン付着による「点火エネルギーのロス」などなど、スパーク・プラグは想像以上に消耗します。

プラグの劣化は燃費の悪化に直接作用するので、交換時期を把握してきちんと交換しましょう。

 

スパークプラグの交換距離の目安

乗用車 15000〜20000km   軽四輪車 7000〜10000km   二輪車 3000〜5000km

 

 

 

 


 

無料メルマガ

『初心者からわかるメカ構造』

〜もっと知りたい人へ〜

登録フォーム

まぐまぐ