techicon:初心者からわかる車とバイクのメンテナンス

 

自動車とバイクのエンジンについて・・・其九

 


 

 

 

 

シリンダ・ヘッドの点検&修正

カーボン、水垢、錆びなどの点検

エキゾースト・ポートやバルブ・シート周辺のカーボンの付着状態を点検します。

特にシリンダ・ヘッド下側のカーボンなどを除去する時にはバルブ・シートに傷をつけないように注意してください。

ウォーター・ジャケットの水垢や錆の発生状況を確認して、水垢、錆が発生していたら洗浄、研磨してください。

インレット・ポート側にオイルが多量に付着している場合は、インレット・ポートからのオイル下がりの可能性が高いのでオイル・シール(ステム・シール)やバルブ・ガイド(バルブ・ステム・ガイド)を点検して損傷や磨耗があるようなら交換が必要です。

また、ほこりなどが付着してる場合はエアクリーナーの定期的な交換をしていなかったり、エアクリーナーがきちんと付いていなかったりしてた可能性がある。と言うことなども予測できます。

分解清掃することでエンジンの使用状態がけっこうわかったりします。

 

亀裂、ひずみの点検

シリンダ・ヘッド下側のカーボンなどを綺麗に清掃し終わったら、バルブ・シート周辺の各部の亀裂の点検を行なってください。

亀裂の点検には必要によって「染色浸透探傷法」や「磁気探傷法」と言う特殊な方法を使って傷を探します。

亀裂のあるものは交換です。

資金に余裕のある場合は全数交換しといたほうが後々のトラブルが防げます。

ひずみの点検は下の図のようにヘッド下面とエキゾースト・マニホールド取り付け面で点検します。

ストレートエッジ(金属の定規みたいな特殊工具)をヘッド下面ではA〜Fの6方向で、エキゾースト・マニホールド取り付け面ではG〜Iの3方向に当てがい、それぞれの方向でシックネス・ゲージ(金属の隙間を測る工具)を使って測定します。

この時使うストレートエッジは、必ずシリンダ・ヘッド全面に当てることができる長さのものを使います。

短いと正確に測ることができませんので注意してください。

軽微なひずみは、ヘッド研磨すれば再利用することができますが、規定値よりひずみが大きいものは交換が必要です。

 

シリンダ・ヘッド燃焼室側
エキゾースト・マニホールド側

 

シリンダ・ヘッドの取り外し

 

シリンダ・ヘッドの取り外しには、シリンダ・ヘッド取り付けボルトを外しますが、外し方には決められた順序があります。

各メーカーの修理書、整備書、サービスマニュアルをよく読んでその車に合った取り外し方法で行なってください。

ここでは、基本と成る外し方を説明します。

と、言っても難しいことはなにもありませんけど。

ただ、決められた順番通りに取り付けボルトを外すだけです。

 

順番とは・・・外す時には『外側から緩める。』と、言うことです。

下の図で説明すると、10番から順番に1番まで緩めます。

いきなり1番から緩めると、ヘッドが歪んでしまう恐れがあります。

特に、ヘッドの温度がまだ熱い時などは要注意です。

また、ヘッド・ボルトの長さは、異なる長さのものが使われている場合があるので組み立てる時に間違わないように整頓しながらバラして下さい。

シリンダー・ヘッド(カム・ヘッド)

 

シリンダ・ヘッドの取り付け

ヘッドを組み付ける時は、ヘッド・ガスケットの上下の向きに注意して組みつけてください。

シリンダ・ブロック上面の位置決めピンに確実に合わせて組みつけてください。

少しでもずれて、強引に組み付けると後で圧縮漏れなどを起こして、もう一度バラすハメになります。

もちろん、ガスケットは新品に交換しなくてはいけません。

エンジンによっては、冷却水の水路(ウォーター・ジャケット)の周りのガスケットなどに液体パッキンを塗布するものや、ゴムパッキンやOリングを突入するものもあるので、サービス・マニュアルをよく読んでください。

 

シリンダ・ヘッド・ボルトを取り付けるときには、シリンダのボルト穴内に溜まってしまった水やオイルをエア・ガンなどで良く飛ばしてからボルトを入れます。

この時、ボルトのネジ部に少量のオイルを塗布すると正しいトルクで締め付けができるようになります。

オイルを塗布することでボルト・ナット間の摩擦をなくすためです。

締め付ける順番は、外す時の逆で1番から10番まで順番に締め付けていきます。

この時、1本1本規定トルクで締め付けるのではなく、1本を2〜3回に分けて徐々に締め付けていきます。

一本ずつ規定トルクで締めてしまうと、ヘッドが歪む恐れがあるので気をつけてくださいね。

ボルト穴に水やオイルが溜まった状態で締め付けると、逃げ場の無くなった水やオイルによってヘッドが破損することがあります。

ヘッド・ボルトを新品に替える時と、再使用するときでは締め付けトルクが違うことがあるのでサービスマニュアルで確かめてから締め付けてください。

 

 

 


 

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