techicon:初心者からわかる車とバイクのメンテナンス

自動車とバイクのエンジンについて・・・其六

 


 

 

 

 

カムシャフト

 

カムシャフト全体図

カムシャフトは、バルブを開閉する為のもので、カムシャフトが回転しながら決められた順番にバルブを押していきます。

カムシャフトのカムにバルブが押されると『バルブ開』

カムが通り過ぎると、バルブはバルブ・スプリングの力で閉じます。

カム1個につき1個のバルブを開閉します。

カムシャフトが1本(シングル・カムまたは、ワン・カム)のエンジンをOHCまたは、OHVと言い、カムシャフトが2本(ツイン・カムまたは、ダブル・カム)のエンジンをDOHCと言います。

カムとカム・リフト                

 

カムシャフトの形状は卵型で、カムの長径を「カムの高さ」と言い、カムの長径とカムの短径の差を『カム・リフト』と言います。

このカム・リフト量が多いものを『ハイカム』と呼んでいます。

ハイカムはリフト量が多いので、短い時間でバルブを押し下げる量が多いので効率、レスポンス(エンジンの反応)が良く、高回転タイプのエンジンに適してます。

そのため、スポーツタイプの車やレーシングマシンなどに好んで使われます。

カムシャフトは、『タイミング・ベルト』によってクランクシャフトの回転が伝えられて回転します。

ちなみに、カムシャフトはクランク・シャフトの1/2の回転スピードです。

尚、カムシャフト及びカムへの潤滑は、カムシャフトとカムに『オイル・ギャラリ』と言う潤滑用の穴が空いていて、そこからカムシャフト、カム、バルブ機構に潤滑油が供給されます。

このオイル・ギャラリは「針の穴」ほどの小さな穴です。

人に例えると、心筋梗塞、脳溢血、などの血管に脂肪が溜まり、やがて血管を塞いで血が心臓や脳に行かなくなるという恐ろしい病気です。

車だって、オイル交換を怠っているとこの穴が徐々に細くなっていき、潤滑が不十分になることがあります。

そして・・・いずれは・・・・・。

 

 

ロッカ・アーム

 

ロッカ・アームはカムの動きをバルブに伝えてバルブを押し開ける働きを助ける為のもので、てこの原理が使われています。

ロッカ・アームはロッカ・アーム・シャフトで固定されているので、カムからの力を受けるとロッカ・アーム・シャフトを支点にして、バルブを押し下げてバルブを開けます。

ロッカ・アームには通常バルブとの隙間(バルブ・クリアランス)を調整する為のアジャスト・スクリュウが設けてありますが、近年ではバルブ・クリアランスの調整が必要ないオイル・タペットやラッシュ・アジャスタを使っているものが多くなりました。

 

ロッカ・アーム<ラッシュ・アジャスタ無し>

 

 

 

ロッカ・アーム<ラッシュ・アジャスタあり>

 

 
ロッカ・アーム全体図
                     

 

ラッシュ・アジャスタ&オイル・タペット

 

ラッシュ・アジャスタ  

ラッシュ・アジャスタオイル・タペットはカム周りの部品の磨耗により、クリアランスが大きくなったときの異音やエンジンの無用な微振動、エンジンのバラつきを、自動でクリアランス調整することによって未然に防ぐ役目をしています。

ラッシュ・アジャスタオイル・タペットが付いていない手動調整では、定期的に調整するか「カタ、カタ」という異音が出てからヘッド・カバーを開けて、シックネス・ゲージとマイナスドライバーで調整していました。

 

調整がうまくない時は、クリアランスが小さすぎるとエンジンが「ブル、ブル」震えて、さらに、重たそうにエンジンが回ります。

明らかに抵抗が多く、レスポンスも悪く、燃費も悪くなってそ〜な感じです。

 

クリアランスが大きすぎると意外とエンジンは軽そうに回りますが、「カタ、カタ」音がうるさくて、夜の住宅街では苦情が殺到しそ〜な勢いです。

そのまま放って置いたら打撃でカムバルブロッカ・アームが壊れそうです。

いや、実際そのままで放って置いて乗り続けたら、カムバルブロッカ・アームのどれかか、何個かは確実に割れちゃいます

下の図を見てください。

下の図の油孔は、針の穴くらいしかありません。

オイル交換をきちんとしていないと、この穴が塞がって、自動調整機能が働かなくなりクリアランスがどんどん広がっていき、いずれ部品が割れたり欠けたりしてエンジンブローなんてことになったりもします。

エンジンオイル交換は定期的に。

オイル・タペット  
     
カムシャフト回転   プランジャが押されて・・・ プランジャ伸びる
     

■作動

カムシャフトが回転してきてカムロッカ・アームを押すと、バルブラッシュ・アジャスタプランジャの両方に荷重が掛かりますが、プランジャは上の左の図のプランジャ下部の部屋(A室とします)がオイルで満たされているので、押されることにより加圧され停止状態を保ちます。

そのため、ロッカ・アームプランジャの上部を支点にしてバルブを押し下げます。

カムシャフトがさらに回転してカムが頂点を過ぎると、ロッカ・アームが上がり始めますが、バルブ・スプリングのバネ力がまだ掛かっている為にプランジャにも圧力が掛かっていてA室油圧保たれた状態にあります。

カムシャフトがさらに回転してカムが作用し終わると、バルブ・スプリングのバネ力が掛からないので、A室エンジン・オイルは加圧状態から開放されます。

この時に、バルブロッカ・アームの間にクリアランスが生じようとすると、ラッシュ・アジャスタプランジャ・スプリングによってプランジャロッカ・アームを押し上げてクリアランスを無くすため、バルブ・クリアランスゼロに保ちます。

この時、同時進行でA室の容量が大きくなるので、エンジン・オイルがボディーの油孔A及び油孔Bを通って、チェック・ボールを押し開けて(A室の油圧が下がっている為、チェック・ボールは開きやすくなっていてエンジン・オイルは入りやすくなっています。)A室の中に流入してくるので常に次の作動の準備ができています。

このため、何らかの理由で(例えばオイル交換をサボっていた為、オイルがどろどろ状態になっていたなど・・・)エンジン・オイルが流入してこないと、A室に気泡が入り込み油圧が発生できなくなって、バルブ・クリアランスをゼロに保てなくなってしまいます。

 

どうですか?

オイル交換が必要だと思いませんか?

 

 

 


 

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